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社長メッセージ

株主の皆さまへ

株主の皆さまには、益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。この度の事業報告書「第18期Business Report」をお届けするにあたり、皆さまの日頃のご支援とご協力に対し、厚く御礼申し上げます。
当社は、2023年10月10日付「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」にてお知らせいたしましたとおり、当社連結子会社である株式会社オリエンタルコンサルタンツ(以下、「OC」という)及びOC以外の当社連結子会社における原価付け替え等の不適切な会計処理が行われていたことの報告を受けました。
この度は、当社連結子会社における不適切な会計処理につきまして、株主及び投資家をはじめ、関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。
特別調査委員会にて指摘された原因分析と再発防止策に関する提言を真摯に受け止め、検討を重ね、同年10月20日開催の当社取締役会におきまして、当社及び当社連結子会社が今後実施すべき再発防止策について決議いたしました。
今後は、社内外の関係各位からの信頼回復に向けて、全力で再発防止に取り組んでまいります。何卒、ご理解を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

国内・海外市場とも堅調に受注し、12期連続で増益を達成

国内市場におきましては、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」による公共工事の執行により、引き続き、防災・減災関連のハード・ソフト対策業務、道路・河川・港湾等の維持管理業務等の受注環境は堅調であり、当連結会計年度における受注高は513億85百万円(前連結会計年度比6.6%増)となりました。
海外市場におきましては、開発途上国でのインフラ整備の需要は依然旺盛で良好な受注環境にあり、当連結会計年度における受注高は310億41百万円(前連結会計年度比10.5%増)となりました。
これらの結果、当連結会計年度の受注高は824億26百万円(前連結会計年度比8.0%増)となりました。売上高及び営業損益につきましては、国内市場、海外市場とも堅調に推移しており、売上高は781億54百万円(前連結会計年度比1.1%増)、営業利益は38億83百万円(同4.6%増)、経常利益は42億58百万円(同1.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は28億31百万円(同4.1%増)となりました。

「社会価値創造企業」の実現に向け、事業の総合化・事業経営の推進、DXの推進により、新たな社会価値を創造

私どもは、2030年ビジョンのスローガンとして、「社会価値創造企業」を設定し、その実現に向け、「変革(チェンジ)」「革新(イノベーション)」「挑戦(チャレンジ)」を基本戦略として定め、事業の総合化・事業経営の推進、DXの推進により、新たな社会価値を創造してまいります。
国内市場におきましては、「インフラ整備・保全」「水管理・保全」「防災」「交通」「地方創生」を重点化事業として位置づけ、事業戦略に基づき、新たな社会価値の創造や、持続可能なエリアマネジメントの全国展開、事業モデルの変革により、オンリーワン・ナンバーワンの企業グループの確立を図ってまいります。
「インフラ整備・保全」では、奈良県田原本町において、地元施工者の技術力向上を目的とした「橋梁の維持管理に関する技術研修会」の開催に協力いたしました。今回の参加者に研修会の内容、橋梁の維持管理事業への参加意欲等のアンケートを実施し、今後の事業推進の改善に取り組むこととしています。
「水管理・保全」では、数値標高モデルと気象庁の配信する降水短時間予報から、時々刻々と変化する土砂災害危険度を可視化するシステムを開発し、東京都八丈町において当該システムの評価実験に着手しました。今後は、八丈町における評価実験の検証事例の蓄積により、より精度の高い予測システムとして発展させて参ります。
「交通」では、佐賀県江北町と連携・協働し、AIカメラとLED電光掲示板を連動させた新たな交通安全対策の実証実験を行い、速度抑制効果を検証しました。今後は実用化に向け、さらに速度抑制効果を高めるための継続的な技術開発および実証実験を行い、安全で安心な生活道路の実現に貢献してまいります。
「地方創生」では、北九州市響灘緑地/グリーンパークに、"公園で遊び公園に泊まれる施設"として、キャンプ場「HIBIKINADA CAMP BASE」を整備しました。今回のキャンプ場事業を契機として、北九州市若松地区の滞在人口や交流人口が増大するよう、引き続き地域の活性化に取り組んでまいります。
海外市場におきましては、「海外総合事業」を引き続き拡大するとともに、「民間事業」「スマートシティ開発事業」「O&M事業」「DX事業」「事業投資」の5つの新規事業を重点化事業として設定し、海外市場の競争力強化を図ってまいります。
「民間事業」では、YÜKSEL PROJE A.Şと共同で設計・コンストラクションマネージメントを行っている、『循環式養殖によるアトランティックサーモンの生産・加工施設(陸上養殖施設)』が着工されました。将来の栄養源の不足に備えて、新鮮で栄養価の高い安心安全な商品の安定供給や海の負担軽減などに貢献してまいります。
「DX事業」では、フィリピン国Silverdab社とのBIM/CIMに関するさらなる業務協力に向けた覚書を締結いたしました。連携を強化し、今後も質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱なインフラ整備を通じて、途上国の経済発展を支援してまいります。

2030年ビジョン・中期経営計画を着実に推進し、「世界の人々の豊かなくらしと夢の創造」の実現に向け、より一層の社会貢献を推進

当社は、この度の当社連結子会社における不適切な会計処理につきまして、株主及び投資家をはじめ、関係者の皆様に、多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、重ねて深くお詫び申し上げます。二度と同様の事象を生じさせないことを決意し、再発防止に取り組んでまいります。
また、さらなる成長に向けまして、2030年ビジョン・中期経営計画を着実に推進し、「社会価値創造企業」に向けて持続的な成長を目指し、当社のミッション(使命)である「世界の人々の豊かなくらしと夢の創造」の実現に向け、より一層の社会貢献を果たしてまいります。