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株式会社
オリエンタルコンサルタンツ
総合マネジメント事業部
副本部長 震災復興推進室長
宮本 直樹

家屋の倒壊状況を調査、分析する。これらの結果をふまえて、災害に強い新たな街づくりの計画に活かします。

定期的に行われるJVの会議では、それぞれの企業における活動を報告し合う。土地勘があり、復興への意欲の高い地元企業の存在は、JVに欠かせない。
震災から約3ヶ月が経過した6月1日、当社では震災復興推進室を設置。被災地域の新たな街づくり支援、つまり道路などインフラ構築のほか、環境・エネルギー・交通・福祉などをふまえた地域の復興提案を目的として立ち上げました。震災復興推進室は被災地全域の復興計画などソフト面を、東北支店と関東支店が調査・設計などハード面を担当しています。
茨城・福島・岩手の各県で、現在4つの震災復興業務を支援しています。例えば茨城県で受注したのは2件で、ともに沿岸地域の10市町村を対象とした業務です。ひとつは、津波被害を受けた家屋・道路・文化財・施設などをくまなく調査・分析し、さらに住民の避難経路や震災直後の行動に関するアンケート調査などを行う業務。もうひとつは、10市町村それぞれの被災状況をふまえた復興計画の策定業務です。いずれも国土交通省都市局からの受注で、地元のコンサルタントや測量会社などとJV※を組みました。復興計画を考えるのは自治体の仕事で、ヒアリングのため月に2~3回は自治体の首長など責任者と打合せをする必要があります。土地勘のある地元企業との連携は心強く、受注を得た理由のひとつだとも認識しています。
被害が甚大で国の支援内容が確定しない状況ですが、福島県のある地区では住民との対話が始まっています。ここでは原子力に依存し過ぎない街づくりを目指そうと、再生エネルギーをテーマに、住民の高台移転に伴ってできた空き地に太陽光発電施設を作るなど計画が練られています。また安全な高台に移転して、買い物難民など不便な生活を強いられる可能性もあります。行政に頼り税金でバスを走らせるのではなく、自助・共助という考えのもと、カーシェアリングなど新しい交通システムを検討。これは福祉にもつながり、他県でも十分活用できるアイデアだと思います。
今後、各地での調査をもとに防災計画を見直す一方、住民への衆知徹底が課題です。今回の津波でも、防災について学んだ生徒が津波から逃げ延びている事例もあるので、教育面の見直しも必要かと思います。また雇用問題を解決するため、観光など新たな産業を創出する必要があります。1年ほど前、当社では国営公園の包括管理事業を受注しましたが、このような事業を展開して雇用を促進し、地域活性化の一助になればと思います。その時は我々が運営委託・維持管理を請け負うなど、できることはたくさんあると思います。
当社は道路や河川など非常に強い専門分野を持つ反面、対応領域が狭いという反省もあります。これを打開するには、専門分野に強い企業や地元企業とのJVを積極的に推進することが重要です。当社には全国に支店があり、普段から地元企業とネットワークを構築できます。また、新しい分野にチャレンジする企業風土も持っています。今後の復興支援においても他社とのアライアンスを強化し、質の高い提案ができるよう活動していきます。
※JV…ジョイント・ベンチャー(共同企業体)。ひとつの企業では請け負うことのできない大規模な案件・事業を複数の企業が協力して請け負うこと。








